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恋愛で「マグロ体質」から卒業するには?本当の原因と解決法

冷たいシーツの上で、天井を見つめながら時間が過ぎるのを待つ。自分の身体がまるで他人のもののように感じられて、どう反応すればいいのかわからない…。

こんな経験をしたことがある人、実は少なくないんです。

私は性心理カウンセラーとして、数多くのカップルや個人の相談に乗ってきました。その中で最も多い悩みの一つが、いわゆる「マグロ」問題です。今日はこのデリケートな話題について、心理的側面から深掘りしてみたいと思います。

「マグロって何?」と思われる方もいるかもしれませんね。ざっくり言うと、「エッチにおけるマグロ」とは、性行為の際に自らほとんど動かず、反応が薄く受け身でいる相手のことを指す隠語です。語源は、市場に並ぶ冷凍マグロのように動かず、無表情でいる様子から来ています。このブログを読んでいるあなた自身が「もしかして私ってマグロかも…?」と思ったり、あるいはパートナーが「マグロ」だと感じたりしているのかもしれませんね。

私の元には毎月のように「マグロ」に関する相談が寄せられます。ある日の相談室で、30代の女性がこんな相談をしてくれました。

「先生、私、彼とのエッチの時にどうしても体が固まってしまうんです。頭では『もっと積極的になりたい』と思うのに、いざその時になると身体が言うことを聞かなくて…。彼に『マグロみたいだね』と言われて、すごく落ち込んでいます」

心から楽しみたいのに体が動かない。そんな葛藤を抱える人は思いのほか多いのです。では、「マグロ」とは具体的にどのような特徴を持つのでしょうか?

まず、性的な反応が極端に薄く、ほとんど自分から動かないという点が挙げられます。まるで凍ったように身体が硬直し、相手の動きに合わせて反応することもままならない状態です。私が相談を受けた40代男性は「妻が完全に無反応で、生きているのか死んでいるのかわからないほど」と表現していました。言葉は少し極端かもしれませんが、このように感じている人は決して少なくありません。

次に、受け身で相手任せになりがちという特徴があります。自分から積極的に行動を起こすことなく、ただ横たわっているだけ。「どうしたらいいのかわからない」という戸惑いから来ることもありますし、「受け身が女性らしい」という古い固定観念から来ることもあります。

また、会話やコミュニケーションが少なく、恥ずかしさや興味のなさが感じられることも多いです。「気持ちいい?」と聞かれても「うん」とだけ答えたり、あるいは黙ったままだったりすることも。パートナーとしては、自分の行為が喜ばれているのか、嫌がられているのか判断できず、不安になってしまうこともあります。

そして、性行為中に無表情でいることが多いというのも典型的な特徴です。感情を表に出すことに抵抗があり、快感を感じていても表情に出すことができないのです。

ここで考えたいのは、なぜ人は「マグロ」状態になってしまうのか、という点です。単に「消極的な性格だから」「SEXに興味がないから」と片付けるのは簡単ですが、実はもっと複雑な要因が絡み合っているのです。

恋愛・体験談から見るマグロの背景について、いくつかの事例を紹介しましょう。

28歳の女性、優子さんは、大学時代の初めての彼氏とのエッチがムードもなく強引だったため、以降の性行為に消極的になり、マグロ状態になってしまったと語っています。「あの時の恐怖感が身体に染み付いてしまって、今でも体が硬直してしまうんです」と彼女は言います。この「トラウマ反応」は珍しいものではありません。傷ついた経験がある人は、無意識のうちに身体を守ろうとして硬直したり、感覚を遮断したりすることがあるのです。

しかし、優子さんはその後、現在のパートナーと出会い、状況が変わってきたそうです。「彼は本当に優しくて、毎回『ここは気持ちいい?』『こうしたほうがいい?』と確認してくれるんです。時間をかけて丁寧に愛撫されることで、徐々に身体の力が抜けてきて、今では積極的に楽しめるようになりました」と彼女は笑顔で話してくれました。信頼関係と十分なコミュニケーションがあれば、トラウマから回復することは十分に可能なのです。

一方、男性の場合も「マグロ男」と呼ばれることがあります。リードが下手で反応が薄いことが女性の不満につながるケースですね。32歳のサラリーマン、健太さんは「どうやってリードすればいいのかわからなくて、いつも固まってしまう。彼女からは『もっと積極的になってほしい』と言われるけど、どうすればいいのかわからない」と悩んでいました。これは、性的な経験の少なさや性教育の不足から来ることもあれば、単純に「失敗したらどうしよう」という不安から来ることもあります。

このように、マグロ状態の背景には様々な要因があります。主なものとしては以下が挙げられるでしょう。

  1. 過去のネガティブな経験やトラウマ
  2. 性に対する羞恥心や罪悪感
  3. 自分の身体に対する自信のなさ
  4. 性行為についての知識不足
  5. パートナーとの信頼関係の希薄さ
  6. 過度のストレスや疲労
  7. うつ状態などの精神的な問題

そして何より大きいのは、「性行為=パフォーマンス」という間違った思い込みではないでしょうか。「相手を満足させなければ」「上手くやらなければ」というプレッシャーから、かえって身体が硬直してしまうことは多いのです。

私のクライアントだった35歳の女性は「いつも彼を満足させようと頭でっかちになって、結局何も感じられないまま終わってしまう」と話していました。彼女には「まずは自分自身の感覚に集中してみては?」とアドバイスしました。自分の感じる快感を大切にする姿勢が、結果的にはより良いセックスライフにつながるからです。

では、マグロから脱却するためにはどうすればよいのでしょうか?いくつかのポイントを紹介します。

まず、恥ずかしさを減らすための環境づくりが大切です。部屋を暗くしたり、好きな香りのアロマを焚いたり、リラックスできる音楽をかけたり。心地よい環境は、身体の緊張をほぐすのに役立ちます。私のクライアントの中には「キャンドルの光だけの部屋だと、なぜか身体の力が抜けて素直になれる」という人もいました。

次に、相手が喜ぶことを考え、コミュニケーションを大切にすることです。「こうしたら気持ちいいかな?」と相手のことを考えることで、自分自身の不安や緊張から目を逸らすことができます。また、事前に「今日はこうしてみたい」と伝えておくのも良いでしょう。セックスは即興のダンスのようなものですが、ある程度の「振り付け」を決めておくことで、安心感が生まれることもあります。

そして、自分の感じていることを言葉で伝えることも重要です。「それ気持ちいい」「もう少しゆっくりして」など、シンプルな言葉でも構いません。自分の感覚を言語化することで、より自分の身体とのつながりを感じることができるようになります。

また、体型や見た目に自信を持つためにボディメイクをすることも一つの方法です。自分の身体に自信が持てれば、相手の前で裸になることへの抵抗感も減るでしょう。ただし、これは「完璧な体型になるべき」という意味ではなく、自分の身体を大切にし、いたわる習慣をつけるという意味です。適度な運動や、好きな下着を身につけるなど、自分自身へのケアが大切です。

友人の体験談を聞き、知識や感覚を磨くのも有効です。「私だけじゃないんだ」と知ることは大きな安心感につながります。もちろん、友人との会話が難しい場合は、信頼できる書籍やウェブサイトから情報を得るのも良いでしょう。

最後に、性的な想像力を働かせ、能動的に楽しむ姿勢を持つことです。性行為を単なる「やるべきこと」ではなく、お互いの快感と親密さを深める素敵な時間だと捉え直してみましょう。妄想や空想を楽しむことも、性的な活性化につながります。

これらの努力により、マグロ状態から脱却し、より良いセックスライフを送ることは十分に可能です。ただし、変化には時間がかかることを忘れないでください。一朝一夕で劇的に変わることは少なく、小さな変化の積み重ねが大きな変化につながるのです。

これまでの相談経験から、マグロ脱出のための具体的なエクササイズをいくつか紹介しましょう。

まずは「呼吸エクササイズ」です。性行為の前に、深い呼吸を5回ほど繰り返してみましょう。お腹を膨らませるように息を吸い、ゆっくりと吐く。この単純な動作が、自律神経のバランスを整え、リラックス状態へと導いてくれます。

次に「感覚フォーカス」。パートナーと一緒に行うエクササイズで、最初はセックスを目的としないスキンシップから始めます。お互いの体に触れ、その感覚に集中する。「気持ちいいかどうか」を判断するのではなく、ただ感じることに集中するのです。これにより、「こうあるべき」という思考から解放され、純粋に感覚を楽しむことができるようになります。

また、「ソロプレイの充実」も大切です。自分自身の身体と向き合い、どこがどのように感じるのかを探索することは、パートナーとのセックスにも良い影響を与えます。自分の感じ方を知ることで、パートナーにも伝えやすくなるのです。

ここで、私が相談を受けたカップルの成功例を紹介しましょう。

30代後半の夫婦は、妻がずっと「マグロ」で悩んでいました。特に出産後、自分の体型に自信が持てなくなったことがきっかけだったそうです。私は彼らに、まずは非性的なスキンシップから始めることをアドバイスしました。マッサージをし合ったり、抱きしめ合ったりすることから始め、徐々に性的な行為へと発展させていく。また、夫には妻の身体を具体的に褒めることを、妻には自分が感じていることを素直に言葉にすることを提案しました。

最初は戸惑いもあったようですが、3ヶ月ほど経ったある日、妻から嬉しい報告がありました。「先生、初めて自分から積極的になれました。主導権を握るのって、こんなに楽しいんですね」と。彼女の表情は明るく、自信に満ちていました。夫も「妻の新しい一面を見ることができて嬉しい」と話してくれました。

こうした変化は決して珍しいものではありません。適切なアプローチと時間があれば、誰でも「マグロ」から卒業することは可能なのです。

しかし、時には専門家の助けが必要なケースもあります。特に以下のような場合は、セックスセラピストや心理カウンセラーなど、専門家への相談を検討してみてください。

  1. 過去のトラウマ体験が強く影響している場合
  2. 極度の不安や恐怖を感じる場合
  3. 長期間にわたって改善が見られない場合
  4. パートナーとのコミュニケーションが著しく困難な場合
  5. 性行為中に痛みを感じる場合

「マグロ」の問題は、単に性的な技術の問題ではなく、心身の健康やパートナーシップの質にも関わる重要な問題です。専門家は決して特別なことをするわけではなく、あなた自身が自分の問題と向き合い、解決するための手助けをするのです。

私の相談室に来た人々の多くは、最初は恥ずかしさや不安を感じていましたが、自分の悩みを言葉にすることで、すでに解決への第一歩を踏み出しています。あなたも、一人で悩まず、信頼できる人に相談してみてください。

ここで一度、視点を変えてみましょう。もしあなたのパートナーが「マグロ」だとしたら、どのようにサポートできるでしょうか?

まずは、批判や非難は避けましょう。「もっと動いて」「反応してよ」といった言葉は、相手をさらに萎縮させてしまいます。代わりに、「今のが気持ちいい?」「どうするのが好き?」など、オープンな質問を投げかけてみましょう。

次に、十分な時間をかけることです。焦らず、ゆっくりと進めることで、相手もリラックスできます。特に女性の場合、心と身体の準備が整うまでに時間がかかることが多いです。

そして、相手の反応に敏感になること。小さなサインを見逃さず、「ここが気持ちいいんだな」と感じ取る努力をしましょう。言葉にならない反応も、大切なコミュニケーションなのです。

さらに、セックス以外の親密さも大切にしましょう。日常的なスキンシップや言葉による愛情表現が、セックスへの心理的なハードルを下げてくれます。